2010年7月25日日曜日

青山ブックセンター本店で3つのイベント

青山ブックセンター本店「本の島」棚に並んでいる本たちの著者を招いてのトークイベントが3つあります。
「本の島」の活動とは直接関係があるわけではありませんが、ご紹介まで。

ひとつめは畠山直哉さんと港千尋さんの対談。
「本の島」棚には『LIME WORKS』や『瞬間の山』が並んでいます。
http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_201008/81.html

ふたつめは豊﨑由実さんと石川直樹さん。
棚には石川さんの『ARCHIPELAGO』が並んでいます。
「本の島」棚ではありませんが、豊﨑さんが編集されている『書評王の島』も、ABC本店では扱っています。
http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_200908/830.html

みっつめは池澤夏樹さん「鳥か、天使か、飛行機か」
棚には『静かな大地』『熊になった少年』「coyote」など数点並んでいます。
http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_201008/abc2010.html

ぜひご参加ください。

2010年7月11日日曜日

〔吉増剛造公開工房〕 津田新吾に捧ぐ Special appearance Prof. Ryuta Imafuku

吉増剛造作品集『盲いた黄金の庭』(岩波書店)の刊行に合わせ、銀座BLD GALLERY にて開催されている写真展 「盲いた黄金の庭」。
http://bld-gallery.jp/exhibition/100618yoshimasugozo.html

ここで、以下のイベントが行われます。 ぜひどうぞ。
また、追悼文集『オマージュ 津田新吾』は、青山ブックセンター本店ブックフェア「本の島」棚にて展示しています。


〔吉増剛造公開工房〕
津田新吾に捧ぐ Special appearance Prof. Ryuta Imafuku

出演 : 鈴木英果、中島浩、吉増剛造
日時 : 7月18日(日)15時頃より

『オマージュ 津田新吾』制作者の鈴木英果氏、吉増作品集を数多く手がけるデザイナーの中島浩氏と共に、ギャラリー内で作品制作を行います。スペシャル・ゲストに文化人類学者の今福龍太氏をお迎えします。

2010年7月9日金曜日

冊子『本の島へ』をご紹介いただきました

トークイベント「〈本の島〉をめぐる対話vol.1,2」の来場者へ配布した冊子『本の島へ』、『本の島へ vol.2』。
「津田新吾の編集本から3冊選んでください」というアンケートを多くの方へ投げかけ、寄せられたご回答を、2冊に分けて製本しました。
寄稿された方々への発送作業が終わり、ここ数日でいくつか感想もいただいてます(イベントに参加された方のご感想も募集中です。右のメールアドレスまでどうぞ!) 。


月曜社の「ウラゲツブログ」では、この冊子のかたち・内容をわかりやすく紹介してくださっています。 ぜひお読みください。
http://urag.exblog.jp/10921198/

翻訳家・高橋啓さんのブログでは、冊子への回答の代わりともいえる、熱のこもった文章が。
http://web.me.com/k.t.trans/%E9%AB%98%E6%A9%8B%E5%95%93%E3%81%AE%E5%8D%81%E5%8B%9D%E6%97%A5%E8%AA%8C/Blog/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC/2010/7/6_%E3%80%8C%E6%9C%AC%E3%81%AE%E5%B3%B6%E3%81%B8%E3%80%8D.html


月曜社の小林さん、高橋啓さん、ありがとうございます。

2010年7月5日月曜日

青山ブックセンター本店ブックフェア「本の島」の成り立ちから、現在まで/棚担当者が話す

こんにちは。青山ブックセンター本店のt島です。きょうは、「本の島」フェアをはじめたきっかけなどお話いたします。


昨年秋のことです。同店で働く先輩から、「津田新吾さんという編集者が夏に亡くなられて、〈絵葉書を送る会〉(管啓次郎さん・野崎歓さん・堀江敏幸さんが企画)という集まりがあったんですよ。ABCではイベントなどですごくお世話になってきた人で……」という話を聞きました。

それまで、わたしは津田さんのことはまったく知りませんでしたが、家に帰って青土社の本のあとがきを確認すると、すべて津田さんの編集でした。

はじめて買ったのはジョルジュ・ペレックの『エリス島物語』で、書店で装丁にひと目惚れした記憶が鮮明にあります。他の本もすべてジャケ買いしたものでした。そのとき、津田さんの本を集めて棚をつくったらすごい風景になるんじゃないかと思いついたのです。

早速、今福龍太さんと吉増剛造さんのイベントが決まっていることを理由にして、「オマージュ 津田新吾」フェアの企画を立てました。

しかしこの企画がムクムクと大きくなっていくのはその後です。

津田さんが「本の島」という構想を持っていたと知ったときは、驚きました。六本木店でずっと人文書を担当していた先輩が、「群島 - 世界論」をテーマにした棚に「本の島」というタイトルをつけていたのです。

先輩は、津田さんのことを知らなかった。すごい偶然だと思いました。

「じゃ、先輩のブックリストで、「群島」フェア、津田さん棚の横でやっちゃおう」と考えました。「量が多くなって発注も入れ替えも大変だなあ……」と思いつつ、「こういう偶然がやってきたってことは、きっといい棚になるってことだぞ」という、ふしぎな確信が徐々に強まっていきました。

また、時期を同じくして、水声社の営業さんが新刊の案内にやってきました。ジョルジュ・ペレックの『煙滅』。津田さんは、ペレックの著作をふたつ編集しています。前々から(ペレックの在籍した)言語遊戯集団「ウリポ」のフェア棚をつくりたいと考えていた私は、それらのフェアを並べて大きく展開しようと思いつきました。

おまけに、刊行されたばかりの2冊『本は読めないものだから心配するな』、『エクスタシーの湖』(スティーヴ・エリクソン著)が好評だから、著者の管啓次郎さん、訳者の越川芳明さんも呼んでトークイベントをやってしまおう。本も置こう。

そんなたくさんのめぐり合わせで、20101月中旬より、


5本の棚で4つの文芸書フェア

1. 「ウリポの言語遊戯」

2. 「オマージュ 津田新吾」

3. 「管啓次郎さん、越川芳明さんの棚」

4. 「群島―世界論 本の島」


という大きな棚をつくりました。

「オマージュ 津田新吾」という追悼文集をスキャンして棚で読めるようにし、4つのフェアがつながるように、それぞれの本がなるべく有機的に並ぶよう、下手ながら工夫しました。

(当時の棚紹介ページはこちら)

http://www.aoyamabc.co.jp/12/12_201001/541_2_3_4.html


この棚に、思いのほかたくさんの方が来てくださいました。勝手に写真を撮って(店内は撮影禁止です!笑)ネット上にUPしてくださった方もいます。棚へのお問い合わせもちびちび受けるようになって……。

やがて、〈「本の島」実行委員会〉なるものが生まれ、もろもろの活動が始まりました。

この棚をつくってよかったのは、津田さんの編集した本だけでなく、ほかの本もたくさん置けたことです。

津田さんの手を離れて世に出た本たちが、本そのものの放つオーラで、べつの本を吸い寄せてゆく。

それを形にして、売り場をつくることができる。

書店として実行できる「本の島」のひとつのかたちが、徐々に見えてきました。

棚スケジュールの都合で一旦畳んだこのフェアが、その名もズバリ「本の島――オマージュ 津田新吾」フェアとしてかたちを変えて蘇ったのが、「〈本の島〉をめぐる対話 トークイベント」を控えた5月上旬のことです。「群島 - 世界論」を軸にして、選書を大幅にアレンジしました。

口コミが広がったのか、たくさんの方に来ていただくようになり、(どなたでも自由に書き込める)ノートを設置、おみやげとしてブックリスト「津田新吾さんのつくった本たち」配布も始めました。

2回のトークイベントを経て、このフェア棚から「オマージュ 津田新吾」の看板をはずしました。ファイル「本の島 案内」も設置。

津田さんの仕事を振り返る時期がひと段落して、これからは「本の島」が未来にむかって帆をひろげます。


送り手と読み手をつなぐ場所「本の島」ブックフェアを、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

2010年6月21日月曜日

寄せられたご感想(6月19日トークショー会場にて)

ABC本店の寺島さんの機転で、当日の会場では通常のイベントアンケートのほかに、「『本の島』へのアンケート」という解答用紙も配布され、5通のご回答をいただきました。
原文のままで転載させていただきます。


何気なく手に取り読んでいた本が、
ここまで全力で向きあって創っておられたのかと
はじめて気づきました。
 これからも読者として、本にかかわっていきたいし、本の島の「石ころ」にでもなれたらと切に思います。  ありがとうございました

*

本日はとても素晴らしいトークイベント、どうもありがとうございました。
前回のvol.1にも参加し、新たな文学作品を出会うことが
できる喜びでいっぱいです。
またぜひこんな会を開催していただきたいです!

*

本日は非常に興味深く聴かせていただけました。ありがとうございました。
堀江さんが強調されていらした「つながり」「島の生成」という
言葉にとても感銘を受けました。メディアをつくることは、
つながりをつくることだと。
津田さんが育てられた「島」。その島を群島として
有キ的につなげていく。この思考のモデルをこれからの
仕事にいかしていきたいと考えました。

*

1回目、2回目を通して聴いていてうなされ
っぱなしでした!
やはり魂の込もった本を作らないとと思いました。
自分の仕事との距離も感じました。「それぞれ」を
荷負うというか、自分の仕事ももっとしないとと思いました。

電子書籍の話も出ましたが、何かが込もった本、
というのは紙でないとできないかなと思っています。
ABCさん、今回のイベントとてもよかったです。
またお願いします。

*

敬語についての質問に対する堀江さんの切りかえしが
みごとだった。
これぞ知性…と大変勉強になりました。


それぞれ感じるところのあるコメントです。
ほんとうにありがとうございました。

わたしがとくに共感を覚えたのは、「自分の仕事との距離も感じました」というお答えです。
このプロジェクトに携わりながら、ひとりの編集者として感じずにはいられないのがまさにその距離だからです。
わたしの場合はもともとの素養も努力も足りないのですが、同じように距離を感じる方も少なくないのではないかと思います。
本をめぐる状況の厳しさが、そこにはあるように感じています。

「かつては(今よりは)自由に本を作れた、でも今はそうではない」という世代と、「もともと自由に作ったことなどない」という世代のあいだで、ひょっとしたら手渡されなかったものがあるのかもしれない、ときどきそんなことも思います。
もちろん、強い信念と努力でもってすばらしい仕事をされている若い編集者はたくさんいますので、安易に「状況」などと語ることは慎むべきなのですが、いまある現実から遊離することなく、その先に「本の島」の未来を描きたいとは思っています。

すこし個人的な語りになってしまいましたが、いただいたご回答をしっかりと受け止めつつ、これからの展開を考えていきます。
これからもご意見ご感想をお待ちしております!

「〈本の島〉をめぐる対話vol.2」開催しました!


6月19日(土)の13時から、「〈本の島〉をめぐる対話vol.2」堀江敏幸さん×前田英樹さん×冨原眞弓さんトクーショーを開催いたしました。
幸いして雨もふらず、前回を上回る多くのお客様にお越しいただきました。

第1弾とあわせて6人の著者の方々にご登場いただきましたが、ひとりの編集者の像が6通りに浮かび上がってくるさまはスリリングでさえありました。
同時に、それでもやっぱり津田新吾なのだな、と思わせる一貫性にも思いを巡らせました。

自ら進行役を買ってでてくださった堀江さんの誠実な話の進め方、冨原さんの痛いくらいに伝わってくる真摯な思い、それらをいくぶん脱臼させながら(?)おおらかに受け止め、時折鋭い視線を過去と未来に投げかける前田さん。
この3人が集まって語り合うことそれ自体がひとつの幸福な事件であり、その場をひとりの人間が用意していたことに打たれます。

とはいえ、打たれてばかりもいられません。
次回以降は、もう少し未来へと歩み出さなければならないだろうと思います。
スケジュールなどはまだ決まっておりませんが、ブログやツイッターも使ってできるだけ生成過程も開いていければと考えています。

皆様からのご意見もいただけましたら、社交辞令などではなく嬉しく思います。
あまりコンセプトの固まっていない「本の島」ですが、ほとんど唯一の方針といえるのが「聞くこと」なのです。

ご来場いただいた方、ご用事があって来られなかった方、いろいろなかたちで「本の島」のことを広めてくださっている方、みなさんにお礼を申し上げます。

2010年6月18日金曜日

明日もまた、「本の島」をめぐる対話


明日19日(土)の13時より、表参道の青山ブックセンター本店で、「本の島」をめぐる対話 vol.2が開催されます。当日参加もOKのようです!

出演は、作家・フランス文学者の堀江敏幸さん、現代思想・言語論をベースに映画・文学・身体など多彩な領域で思索を行う前田英樹さん、シモーヌ・ヴェイユの研究者にしてトーベ・ヤンソンの翻訳者である冨原眞弓さん。いずれも、編集者の故・津田新吾さんと本作りの仕事を一緒にされ、深く知的な交流をつづけてきた方々。

管啓次郎さん(詩人・比較文学者)、鄭暎惠さん(社会学)、野崎歓さん(エッセイスト・翻訳家)の登場したvol.1に引き続き、今回も「超豪華メンバー」が一堂に会します。このめったにない機会を、ぜひお見逃しなく! ご予約、お問合せはこちら

対話 vol.1では、出演者のみならず、フロアからの反応や会場の雰囲気にとても熱いものがありました。文芸評論家・フランス文学者で、サッカー批評でも知られる陣野俊史さんほか、編集者、書店員、大学の先生などなど、本に関心のあるいろいろな立場の方々からの応答があり、客席どうしであらたな「対話」がはじまったりして、大きな笑いにつつまれる一幕も。会場には、文筆家の大竹昭子さん、作家の姜信子さんの姿もあり、心あたたまるコメントをいただきました。

青山ブックセンター本店では、関連するブックフェア本の島 オマージュ——津田新吾」が開催中です。これまで人文書や文芸書のブックフェアというと、著者や訳者の名前が大きく取り上げられることが多かったと思います。

けれども今回は、「本の島」というブックレーベルを構想したひとりの「編集者」の仕事とヴィジョンを通じて書店に棚を作り、そのことによって、どのような魅力的な本の世界がみえてくるのかを問うこころみになっています。青山ブックセンターの文芸書担当で当フェアの仕掛人、寺島さんによるブックセレクトの妙をお楽しみ下さい。棚の内容はすこしずつ変わっていますから、何度でも!

口コミ、ブログ、twitterなどを通じて、「本の島」というプロジェクトの波紋がゆっくりゆっくり広がっているようです。これだけ多くのみなさんに関心をもっていただけるのは、津田新吾さんが「越境者」だったからではないでしょうか? 出版文化のなかでの既存の役割や境界を、意志をもって軽々と越える旅人。そんな気がします。