快晴の5月16日(日)、青山ブックセンター本店でおこなわれた「本の島」をめぐる対話 vol.1は、おかげさまで大盛況のうちに終えることができました。管啓次郎さん(詩人・比較文学者)、鄭暎惠さん(社会学)、野崎歓さん(エッセイスト・翻訳家)の語る「信念の人」としての編集者・津田新吾さんの仕事ぶり。そしてかれが構想したインディペンデント・ブックレーベル「本の島」、その夢を託された人びとの想い。ただ単に故人を偲ぶだけではなく、津田さんの仕事とヴィジョンを手がかりに、いま、本とは何でありうるか、そんな根本的な問いをめぐって、詩的で魅力的な示唆が次々と飛び出しました。たとえば「書物とは、書き手ひとりで作られ流通するものではない以上、送り手が誰かを知らずにうけとるプレゼントのようなもの」、あるいは「ある本のページから別の本のページへさまようこと。読書とは、一回ごとに難破する経験にほかならない」などなど。
「本の島」のブックフェアを手がけた青山ブックセンターの書店員・寺島さん、「本の島」実行委員の柳瀬さん、今回のイベント用に「帆掛け船」を模したユニークな小冊子を制作したBEKA も発言。エモーショナルな空気が渦巻く会場の雰囲気がすばらしく、フロアのお客さんとのやりとりも、楽しく盛りあがりました。みなさまに、感謝。さあ、次の島へ!
◎6月19日(土)「本の島」をめぐる対話vol.2 堀江敏幸×前田英樹×冨原眞弓トークイベント @青山ブックセンター本店 予約受付中